僕が足立区でやりたい事のひとつとして、シェアリングエコノミーの活用が挙げられます。
シェアリングエコノミーとは、インターネットを駆使して、個人と個人のモノ・スキル・時間を共有(シェア)するサービスのことです。
今迄仲介業者が入る事で成り立っていたビジネスですが、個人の遊休資産とテクノロジーを介する事によって、発生するコストを抑えられる為、個人に渡る収益が多くなるというメリットがあります。
Uberという個人タクシーのマッチングサービスは、今では有名なサービスですよね。
Uberは自家用車と自分の時間を個人向けサービスとして提供しています。
そのタクシーマッチングサービスを提供するUberが、2年程前からフードデリバリーサービス「Uber Eats」を日本で提供を開始しました。
個人の車や自転車と自分の時間をサービスとして、サービス利用者である顧客に料理を配達し、ドライバーが収益を得るシステムです。
お店のアルバイトが注文者に配達するのでなく、あくまで個人事業主がUber Eatsの仕組みを利用してサービスを提供していきます。
そこに監督者や店長も居ません。
机上の空論はさておき、サービスはプレイヤーとして利用して、初めてその世界が分かります。
何事も実践あるのみということで、UberEatsドライバー登録をして実際に、料理をお届けしてきましたので、そのレポートを以下に記載します!
■利用者としての注文
はじまりは、一利用者としての注文からでした。
その日は、風が強く、外気も凍える程の寒さ。
冷蔵庫はすっからかんで、デリバリーを頼みたいけど、何処も高い!
巷で話題になっていたUberEatsを覗いてみると、1000円以内のメニューがずらり。
おまけに配達時間は僅か30分程度ということで、さくっと注文しました。
Uber Eatsの仕組みは至ってシンプル。
アプリから料理を注文したら、Uberのドライバーとして登録している配達パトナーが料理を自宅まで届けてくれる。
それだけです。
ドライバーの状況もアプリを通してリアルタイムで見れるので、あーここら辺で迷っているんだとか、見れて面白い(^^;
クレジットで支払う形となるので、代引き等する必要もなく、料理を受け取ればそれで終了。
出前や宅配ピザみたいなものです。
違うのは、注文は全てアプリを介して実施するということと、配達者がお店のアルバイトではないということです。
■ドライバー登録から配達開始まで
ドライバー登録そのものは、スマホアプリをインストールし、個人情報を登録してさくっと終了。
写真だけ引っ掛かってしまった為、再アップ。
どうやら被り物をしている写真は本人と認識されない為、アウトみたいです。
サービスを開始するには、パートナーセンターに出向き、銀行口座の登録と鞄の受け取りが必要とのことで、後日秋葉原のパートナーセンターに出向きました。
諸々含めて30分程度で、あっさり終了。
面接とかそういうものは無く、本当に注意事項やアプリと鞄の使用方法のレクチャーを受けたぐらいでした。
UberEatsのサービスは関東であれば、東京、神奈川、千葉、埼玉で実施しているとのこと。
何故茨城が無いんだ!?
「〇回配達して+〇円」ゲームの様なクエストをこなしたり、重点地域を廻れば配当が更に上がるとのこと。
重点地域は、利用者が多いエリア、東京で言えば、新宿、渋谷、港区、中央区という都心エリアのことを指す。
足立区は、入っていないので、この恩恵は薄そうだ。
鞄を持てばもうビジネスが開始できるとのこと。
しかしながら、ビビリな僕は、直ぐには始めず、初回の営業開始まで入念に準備しました。
先ず、貸与される鞄。
これは、デポジット(保障)扱いとなり、Uberからのレンタル品扱いで8000円掛かるとのこと。
サービス利用にあたっての頭金は要らないが、売上がカウントされ、2000円づつ運営側に支払われるという仕組みらしい。
ということで、最初の8000円分の売り上げは無い様に考え、スタートした方が良さそう。
余りにも大きすぎる鞄も問題だ。
恐らく、注文が多い際に鞄に入りきらなかったという事が過去にあったんでしょう。
明らかにオーバーサイズです。
このままだと、料理が安定しなくなる事は必須で、その旨を説明員に聞いたら「皆さん、タオルや緩衝材を入れる事によって工夫されています。」とのこと。
Uberには、Amazonレビューの様な評価システムがある。
配達者に対する店側と注文者からの評価だ。
マイナス評価が一定の割合を超えると、最悪の場合アカウント停止措置や剥奪されるとのことなので、選手生命に関わる重大事項である。
私としても、暖かい料理を崩す事なく、利用者には美味しく召し上がって頂きたい。
なので、100円ショップに向かい、洗車用のスポンジとアルミシートを数個購入しました。

■初営業開始
装備も整い、システムも理解したので営業開始。
最初の配達は皆さん緊張するみたいですが、僕には高鳴る高揚感しかありませんでした!
配達サービスは、天候に左右されるので、土日の日中時間帯を選択。
夜の配達サービスは、インセンティブが入り易いですが、車道が混雑している上に、夜道はそれだけで事故るリスクがあるので、実施するにはそれ相応の注意と装備が必要だ。
アプリを起動し、放置すること5分。
早速注文が入りました。
場所は五反野のマック。
家から自転車で数分距離の箇所だ。
颯爽と料理をピックアップし、アルミシートに包み、スポンジで固定する。
正にジャストサイズでした。
注文者のお宅も僅かな距離で、30分未満で1回の配達を終えました。
これで売り上げが大体500円程度。

時給に換算すると1000円。
慣れてきて3件以上こなしたり、上手く重点エリアや集中時間帯のインセンティブに乗れれば、時給1000円以上は行くでしょう。
1日8時間(16件)配達すると考えると、日給8000円。
Uber Eatsは、副業の方が大半だと思うので、これを高いと捉えるか低いと捉えるかは、各々の主業の状況によって違ってくるでしょう。
僕個人としては、副業と考えれば妥当かという範囲です。
■メリット・デメリット
Uber Eatsのメリットは、自分の都合の良い時間に稼働が出来るということが第一に挙げられます。とはいえ、9:00-24:00という制限は付きますが。
お店や注文者とFace to Faceで仕事が出来るのも、配達パートナーの魅力だと思います。
僕自身、普段は同僚やパソコンに向かう仕事が殆どなので、エンドユーザの顔が見れるのは、有難い経験だと思っています。
テクノロジーとしてのマッチングサービスも、完成されています。
GPSを駆使して自分の居るエリアと注文者のエリアを上手にマッチングしてくれます。
何回か配達途中に、次の配達の依頼が鳴ったりして焦りますが、丁度その付近がピックアップするお店が近かったりと、よく出来ているなーと感心しました。
デメリットは、完成されているアプリだとしても、痒い所までは手が届かない。
アプリのマップはそこまで精度が高くないのか、Googleマップと併用して利用下さいと配達パートナーガイドにも記載されている。
僕自身も何回か配達するお宅を見つけられず、注文者に連絡した事があります。
利用者のお宅の情報とかは、その利用者のITリテラシーに委ねられるので、住所の入力を誤っていたりすると、ここで時間のペナルティが発生してしまいます。
そして、その時間のペナルティはこちらの評価システムにも直結してくるので、敷居が高いとも捉えられます。
ITリテラシーだけでなく、地の利も得ている必要があると言えます。
次に配達する箇所を選べないということ。
注文を受けると「ピックアップするお店まで〇分」と表示はされますが、具体的な場所までは表示してくれません。
あまりにも遠い場合は拒否することも出来ますが、拒否を何回か続けていると、最悪の場合アカウント停止になってしまう
ペナルティがあります。
上記背景からここから「ここまでの範囲を配達エリアとしたい」という配達パートナーの意志は皆無であることが挙げられます。
私もピックアップ店が荒川を越えた北千住で届け先が中央本町だったり、青井でピックアップした料理を西新井まで運んだという交通量の一番激しい足立区のど真ん中を往復しました。
その分距離は稼げるので、収入は大きくなりますが、流石にこの運動を連続的に続けるには、資本となる身体が必要だと痛感しました。
その分ダイエットや運動にはなるので、メリットともデメリットとも捉えられます。
廃棄ガスが充満する車道を滑走するので、あまりお薦めが出来ない運動法ですけど。。。
最後に重要なデメリットになります。
配達中は、慣れない道であれば何回もスマホを確認しながらの運転となる為、ともかく危ない。
しかも走っている所は、基本車道であるので、余計に危ない。
更に夜間や悪天候であれば、危険と隣り合わせの様なものです。
リスクをゼロにすることは出来ませんが、スマホスタンドや反射板、ヘルメットの装備は必須と言えます。
ペナルティを負わない様に、なるべくスムーズに配達する為、タイヤの空気やチェーンの油刺し等、自転車のメンテも欠かせません。
などなど、気軽に始められると思いきや、前述の鞄の対応も含めそれ相応の準備が必要です。
『何かを得るには、相応の代価を払う必要がある。』
漫画で読んだ等価交換の法則です。
このサービスは人を選びます。
ですが、ハマる人にはハマるサービスとも言えます。
そして、Uber Eats自体もまだまだ発展途上中のサービスです。
利用店と利用者が増えれば、その分こちらのサービスや選択肢も充実していきます。
会社やお店のアルバイトではなく、個人事業主となり、自分の意志で仕事が出来るこのサービスは、新たな働き方と時間の有効活用術のパイオニアと言えます。